理想をカタチに!自分仕様のチタンフレーム。
チタンフレームのクラシックなロードバイクが欲しいというご依頼をお客様より頂き、岩手県のフレームビルダーのEmmeAkka(エンメ・アッカ)の盛合さんにフレームをオーダーさせて頂きました。レベルやロッシンなど著名な工房で経験を積まれ、クロモリはもちろん、チタンやステンレスなど加工が難しいパイプも得意とされているブランドです。
現代的なチタンフレームといえば剛性感の強い設計が主流ですが、今回はパイプを細く、ヘッドセットの規格はオーバーサイズのエクスターナルなど王道の設計に。カーボンフォークやスペーサーをチタンと同色で塗装するなど、色々な面でお客様のご要望を反映させています。
シンプルで美しいフィレット仕上げ。
溶接箇所は全てフィレット加工で仕上げられており、非常にすっきりとした印象。非常に手間がかかる工程ですが、溶接ビードを残したチタンフレームにはない、シンプルな美しさを表現しています。
乗り方や体型に合わせたハンドル周り。
ステアリング周りは耐久性や軽さ、ハンドルバーの形状などについて、多くの時間を費やして仕様を検討させて頂きました。お客様の体型に合わせてリーチが短くドロップが浅いTNIのカーボンスーパーシャローバーを選択し、軽量さを稼ぎつつコスト面を少しだけ抑えさせて頂きました。ヘッドパーツは王道のChirs King。ロングライドに出かけることが多いお客様なので、バーテープはクッション性の高いリザードスキンのDSP 3.2を合わせています。
メインコンポは王道、デュラエースを。
コンポーネントの殆どはシマノのR9100デュラエースに。105、アルテグラとグレードを迷われていらっしゃいましたが、最終的にデュラエースに落ち着かれました。8kgを切るという目標を掲げていらっしゃったこともあり、やはりデュラエースは必要不可欠。C24(チューブレス)の場合で総重量7.5kgを切る7.45kgと。理想的な結果になりました。
アップチャージする価値あり!
フレームはリアブレーキのアウターが内蔵でき、非常にシンプルな見た目に。フレームオーダーの際は別途15,000円のアップチャージとなります。シートポストはPMPのチタンシートポスト。サドルクランプやシートポストの形状など、お客様のお好みに合うセットバックタイプのチタンシートポストが少ない中、ようやくOKを頂けました。自転車全体で占める面積の割合が大きいので、吟味を重ねたパーツです。
11-34Tで登坂を楽に。
コンポーネントはデュラエースがその殆どを占めますが、リアディレーラーとカセットスプロケットのみR8000のアルテグラに。ヒルクライムで大きい歯数を使いたいとのご要望でしたので、34Tが使えるGSのアルテグラになっています。
自転車乗りの最終地点。オーダーならではの満足度!
納車後すぐにカンパニョーロのボーラワンをご購入され、よりレーシーなロードバイクに。手足が長い体型やサドルの位置など、お客様にとって最適な1台に仕上がりました。程よい剛性感とシャキシャキした乗り味、やや直進安定性を意識したジオメトリなど、お客様が意図されたイメージを形にするお手伝いができ、自転車屋冥利に尽きる仕事でした。ご依頼頂き、誠にありがとうございました!